言いたい放題 ~Hiikichi's BLOG=Ⅱ=~          

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日露平和条約並びに経済協定(仮称)構想 (4)

ウクライナに対し突き付けられているEU加盟の条件は、「石油、石炭、シェールガス他、エネルギー資源を全て持って来れること」。この条件を満たさねばならないから、クリミアやドンバス地方が分離独立する事をウクライナ政府は絶対に認めない。EU加盟各国やアメリカ合衆国は「ロシアと手を切る覚悟でやれ」と、ウクライナに対して強硬姿勢を貫くことを嗾けていて、このままではロシアとの全面戦争の危険さえ孕む。

 

クリミアやドンパス地方各州が単純に独立を望んでいるのなら、スコットランドで実施された独立を問う住民投票くらいは認めざるを得ない(住民投票が実施されれば、間違いなく反ウクライナ政府派が勝利する)。しかし、クリミアやドンパス地方各州が望むのは分離独立に非ずロシアへの帰属です。そうなると、石油も石炭もシェールガスもその他の鉱脈資源の全てがロシアのものとなってしまう。EUやアメリカ合衆国、そしてウクライナ政府はこの事を容認出来ないので独立の声に猛反対しているわけです。

ウクライナは、独立の際にロシアに対して永続的な共存共栄を誓った。故に、クリミアやドンパス地方はウクライナ領に含まれた。と言う事は、多くのロシア系住民が暮らすそれらの地域は、常にロシアの側に立って、ウクライナ政府を監視する役目を帯びていたことになる。今回、ウクライナ政府がロシアを裏切る形を言い出したので、元々はロシア側のお目付け役としてウクライナに参加していた彼らは、「監視の役目は終わったからロシアに還る」と言っているだけ。とも受け止められる。 

ロシアも、元々それら(領土と資源)はロシアのものだと自認しているのでロシアに戻るのは然も当然と捉えている。ロシアへの帰属であろうと独立国家樹立であろうと、その形には拘っていない。が、クリミアやドンパス地方の住民達は経済的自立が難しいので、ロシアに併合される事を強く望んでいる。

 

ちょっと視点を変え、ウクライナとロシアの問題を我が国の沖縄に当て嵌めてみます。

元々は独立国で支那寄りだった琉球王国を(徳川幕府時代に)我が国が武力併合した。年月が過ぎれば我が国への同化も進み、琉球は政府の役目を終えて沖縄県として完全に日本国の一部となる。が、支那寄り(親支那派)の琉球人がいなくなったわけではなく少数派とは言え親支那派は残っていた。そういう中で、我が国と支那は対立激化して日清戦争上海事変満州事変と戦いを繰り返す。沖縄はそれらの戦争の果てに、アメリカ合衆国から長い間占領支配される憂き目に遭う。我が国へ返還されて以降現在に至っても米軍基地が多く残り、強いシコリとなっている。そして、この状況につけ入ったのが親支那派と支那、更に我が国の混乱をことのほか喜ぶ韓国。

支那派は日本からの独立を主張する(仮の話ですが、独立を目論む派は実際いる)。これは単なる独立ではなく、支那や、支那の意を受けた韓国からの差しがねであり、分離独立ではなく、支那への帰属(併合)を希望しての事。これが分かり切っているので我が国は沖縄の独立を絶対に認めない。

ウクライナで起きている事はこれと同じです。

我が国は、ウクライナからのクリミアやドンパス地方の独立は認めない側を支持している。沖縄独立を認めない点でダブルスタンダードにはなっていない。

うん?であるならば、ロシアを支持する此方は、もしも沖縄が独立を言い出せばそれを支持するのか?という事になる。此方の答えは、「住民投票してみたら?」ですかね。 

 

我が国は、ロシアに対して北方領土を還せと繰り返している。其処にはもう誰も日本人はいない。現地で独立運動が起きていない返還要求であることが世界からイマイチ支持を受けられない背景となっている。日本側に立つ住民がいないのはちょっと辛い。だから、ロシアの大統領権限に委ねるしかないのが実情。しかし、アメリカ合衆国の従属国的な我が国の要求をロシア大統領が単純に受諾するわけがない。返還された北方領土に米軍基地でも建設されたら、プーチン大統領と言えども処刑されちゃうでしょうね。我が国が、日米安保を破棄した上で、ロシアとの永久不可侵条約と北方領土への軍事基地建設を永久に放棄する約束でもしない限り、そこは還って来ないでしょう。でも、それは主権侵害なので、そんな約束をしたら今度は我が国の指導者が政治的に潰されるでしょう。領土領有問題の解決は本当に難しいです。

 

ロシアとの平和条約は絶対に必要。ですが、我が国では、北方領土が全て無条件で返還されない限り、ロシアとは付き合うべからずと考える人が多数を占める。

その考えを支那に当て嵌めると、支那の理屈では、沖縄の独立(支那への帰属)を認めない限り日本とは付き合うなという強硬的意見があっても不思議ではない。沖縄の件は当分の間棚上げしても、尖閣諸島魚釣島)は支那のものだと言い張り即座に還すよう迫ってきている。そのような状況にありながらも、我が国と支那の間には平和条約が締結された。(尤も、台湾との国交は破棄された)。支那は、国民感情を押し殺して利を取った事になる。我が国は、北方領土に対する思いを押し殺してでもオホーツクの開発利権やシベリア開発利権などを得るという考えには至っていない。我が国の方が、意外と頑固です。

 

 

ロシアの外交部は、現在相当困っていると思います。EU諸国とはギクシャクし、アメリカ合衆国とは以前以上に冷え込み、頼るべきは支那とインドのみ。しかし、支那とインドはけっして仲が良いとは言い切れない。結局、経済面で大きく依存している支那に対してイエスマン化せざるを得なくなりつつある。これでは日本が困ります。

支那北方領土の開発を本格化させたら(もう、既にその様になって来ている)、北方領土返還どころか、オホーツクは支那の海になってしまう。日本国民も日本政府も、ロシアだけしか見ていないけど、北方海域は支那が分捕る可能性が十分にある。シベリア北極海もそのようになっていくでしょう。この事を踏まえた上でロシアとの将来を考えないとならない。何処までを我慢出来て、でも絶対に譲れないのは何か?感情論だけでなく、ちゃんと正視しないと未来の大きな可能性を消してしまうことになる。

日本人の考えでは、一度失った領土は戻らないというのが定説。しかし、世界中の歴史はそうはなっていない。死滅した筈の国家が何度も甦り、分離した国家が何度も一緒になり、とんでもない飛び地に領土が復活したり・・・色々起きる。ソ連(ロシア)に奪われてまだ1世紀も経っていない北方領土の事が、未来永劫決まったことのように諦めるのは早計。損にならない交渉方法はいくらでもある筈です

 

※(5)へ続けます