言いたい放題 ~Hiikichi's BLOG=Ⅱ=~          

知っていること、知らないこと、知りたいこと、知りたくないこと・・・ この社会に対して色々思う事を書いてみるBLOGです。

日露平和条約並びに経済協定(仮称)構想 (2)

現在のウクライナは、ソ連邦崩壊後の1991年に独立国家と成った。クリミアのロシア系住民の多くは、独立当時から、ウクライナ政府に対して分離独立(ロシア帰属)を強く希望していた。しかしその希望は、祖国ロシアの政治的思惑もあって聞き入れられずにいた。その政治的思惑とは・・・

チェチェン独立を頑として容認しないロシアが、ウクライナに対してはクリミアや東部地域を独立させよと言う事は、完全にダブルスタンダード。という国際的批判を受けることを避る為

ソ連崩壊後、経済的に国際社会との協調を必要としたロシアは、ダブルスタンダード批判を躱す目論見からとは言え、ロシア系住民のウクライナからの分離独立~ロシア帰属という要望を無視する格好となった。が、クリミアや東部の親露派住民達は、ウクライナ政府による親露政治永続の約束を信じて(ウクライナに)留まる事になった。

しかし、現在のウクライナ新政府は、急転して反露政策へ舵を切りEU加盟へ向かおうとした。ロシア系住民が多数を占めるクリミアや東部各州の住民達は、反露政策に納得出来るわけが無い。そして・・・

クリミア自治共和国及びセヴァストポリ特別市は、ウクライナからの分離独立を果たし、ロシア連邦へ編入した※但し、ウクライナも西側諸国もそれを承服していない

 

一方、ロシア連邦内のチェチェン自治共和国では、住民の多くが(近隣のカザフスタンアゼルバイジャングルジアのように)ロシアからの完全独立を強く望んでいる。しかし、今だにロシアはその声に耳を貸そうとせず、強硬姿勢で押さえ込んでいる。

ロシアがチェチェンを手放したくない理由は、最初は単純に石油だった。実は、チェチェン油田の石油埋蔵量自体はそれ程多くない。チェチェンだけの問題であれば、印象も悪くなる一方だし独立承認はやぶさかではない。しかし・・・

アゼルバイジャンバクー油田から黒海沿岸都市へとパイプラインを通している経路にチェチェンが位置しているチェチェンの独立を容認すれば隣接する他の自治共和国も次々と独立を言い出す事は必至。チェチェンの近隣自治共和国は、完全独立を認めなければ、チェチェン経由のパイプラインを「人質」に取る事も有り得る。そもそも、チェチェンのパイプラインは、他国に対する莫大な使用料利権(収入源)であり、それを失えばロシアの経済活動は重大な危機に陥る。と言う理由でチェチェンの完全独立を認めて来なかった。然りながら・・・

現在、チェチェン経由のパイプラインは、別ルートのパイプラインの確立によってその重要性を格段に下げている。独立を強く阻む理由には当たらなくなった

そうであるならば何故、現在もチェチェンの独立を認めたがらないのか?

実に変てこな理由ですが、ロシアの政治基盤の安定を保つ為に、しょっちゅう独立騒ぎを起こすチェチェンは「必要悪」 として置いておこう、という考えから?

つまり、プーチン大統領という強い政治リーダーが必要だ、という事をロシア中に納得させる為の重要な役割がチェチェンというわけです。これが本当の理由ならチェチェンにとっては傍迷惑な話だが、他に大きな理由が見つからない以上、この見方で正しいのかもしれない。

 

尤も、我が国がロシアとの平和条約締結を出来ない理由として、ロシアがチェチェンなど一部の自治共和国を虐げているから、というのは何も当て嵌まらない。我が国は、チェチェンやその周辺地域と特別な交流をしているわけでもないし、国民の多くは、チェチェンが何処になるかも知らないでしょう。時折、欧米の政治論調を持ち出して、ロシアの(自治共和国に対する)内政を批判している人も見掛けますが、我が国に迷惑が掛かっているわけでもない。我が国が、チェチェン他の独立戦争を支援する事など絶対に出来ないのだから、そんな事は平和条約締結の足枷にはならない。ならないのに、「ロシアには自由がない」の理由の一つにチェチェンも挙げられる。

ロシアには自由がない?それが本当だとして、我が国がそれで何か特別に困っている?それにある意味、ロシアほど自由奔放な国もないように思えるけど・・・酒と性に関してだけど(笑)

 

※(3)へ続けます